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プレーヤーズ・ストーリー ~2016年注目の女子プレーヤーたちの軌跡~

連載コラム

このコラムでは、2016年注目の女子プレーヤーや東レPPOテニス2016に出場を予定しているプレーヤーを毎週ひとりずつ紹介していきます。

アグニエシュカ・ラドワンスカ

アグニエシュカ・ラドワンスカ

Agnieszka Radwanska

第1回は2015年大会優勝のアグニエシュカ・ラドワンスカ選手です。WTAツアーのファン投票による『お気に入り選手』に5年連続でトップに選ばれている彼女のプレーの魅力について迫ってみました。

アグニエシュカ・ラドワンスカ

2度目の東レPPOテニス優勝で見せた涙

「ここで2回も優勝できるなんて……。本当にうれしく、感激しています」 1年前の9月。秋の気配が近づく有明コロシアムで、アグニエシュカ・ラドワンスカはマイクを通じてそうファンに語ると、涙ぐんだ。

ラドワンスカの東レPPOテニスでの優勝は2011年大会に続いて、4年ぶり2度目。すでに14回ものツアー優勝を重ねてきた経験豊富なプレーヤーの涙は、決勝を取材した記者たちにとっても意外なものだった。
涙の理由をラドワンスカは、その後の記者会見でこう明かしている。
「決勝ということで気持ちも高ぶったし、これまであと一歩ということもあったので、とてもうれしかった。うれし涙です」
あと一歩――。確かに、2015年シーズンの彼女の成績は、「あと一歩」と表現するにふさわしいものだったかもしれない。7月のグラスコートトーナメントで一度決勝に進んだものの、新鋭のベリンダ・ベンチッチ(スイス)に敗退。続くウインブルドンではベスト4入りしたものの、その後のハードコートシーズンでもなかなか結果が出ていなかった。
不振というほど深刻なものではなくても、何かがかみ合わない――。彼女の中に、そうしたもどかしさはあっただろう。

女子プレーヤー屈指のテクニシャン

ラドワンスカのプレーは、ハードヒッターがひしめく女子のトッププレーヤーの中では異色といっていい。優れたラケットワークで多彩なショットを操り、相手の裏をかく。パワーで圧倒しようとする相手の隙を見つけ、逆に相手のパワーショットを利用してぎりぎりのところをねらう。
見るからに華奢で、ほかの女子プレーヤーに比べパワーで劣るラドワンスカにとって、それはツアーで生き抜く術であり、彼女のプレーの最大の魅力であるのは間違いないが、皮肉なことにそれがまた「あと一歩」の理由にもなり得る。相手のパワーヒッターが完璧なプレーを展開し、わずかな隙も見せなければ、手の施しようがない……。

有明コロシアムで見せたラドワンスカのプレーは、いつも通りの彼女の魅力に満ちたものだった。鋭い打ち合いの中から不意にネット際にドロップショットを放ち、アングルショットで相手を広角に走らせる。ネットに出てくる相手には、コンパクトな振りからパッシングと頭上を抜くロブを巧みに使い分けた。

ふたたび決勝を争ったベンチッチは、「私も食らいつこうと頑張ったけど、今日はアグニエシュカがすべてで上回ったわ。太刀打ちできなかった。彼女はツアーでもっとも頭のいい選手のひとり。学ぶところが多い」と、敗れたあと敬意を表した。

今年、27歳になるラドワンスカがプレースタイルを変えることはないだろう。昨年の決勝戦のあと、「今後、もっとパワーをつけたいなどの希望は?」と記者のひとりに問われた彼女は、「それはないわ」と笑いながら、しかしきっぱりと否定した。
そのプレースタイルは5歳で彼女がテニスを始めてから、小さな体でいかに勝つかを考えて、コーチだった父親とともに磨いてきたものだ。 子どものころから「あと一歩」と悔しさを味わうことも多かったかもしれないが、それこそが唯一無二のプレースタイルを作り上げた原動力になったのではないか――。

有明で3度目の優勝へ

2015年、ラドワンスカは東レPPOテニスでの涙の勝利を足掛かりに、10月にはシーズン2勝目を手にするなどアジアシリーズで好調をキープすると、ランキング上位8選手のみが出場を許されるツアー最終戦に出場。
そして、そのツアー最終戦では、準決勝でガルビネ・ムグルザ(スペイン)、決勝でペトラ・クビトバ(チェコ)をフルセットの末に破り、初優勝を果たした。自身初のメジャータイトルに、ラドワンスカは「本当に、まったく予想していなかった」と、ふたたび喜びの涙を流した。

今シーズン、ラドワンスカは1月のツアー初戦で早々にシーズン1勝目を挙げたものの、ウインブルドン終了時点で2勝目はまだ手にしていない。相変わらずパワーヒッター相手に「あと一歩――」と苦戦を強いられる試合も多い。
それでも、多くのテニスファンが彼女のプレーに声援を送り、彼女のプレーに魅了される。それはファンがパワーだけではない、テクニックや戦略、意外性といったテニスの面白みを求めている証拠でもあるだろう。
テニスの魅力とは、多様なプレースタイルの選手が対戦して生まれるドラマでもある。

「3度も決勝に進出したのはここだけよ」と語り、相性のいい大会と認める東レPPOテニスに、今年も一番乗りで出場を表明しているラドワンスカ。今年も有明コロシアムで、テニスの面白さを存分に見せてくれるだろう。

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